ホームページを作りたいと思ったとき、まず悩むのが「どこに頼めばいいのか」「どう進めればいいのか」ということ。制作会社やフリーランスに依頼する場合でも、進行の流れを知らないまま進めてしまうと、思っていた仕上がりにならなかったり、スケジュールが大幅に遅れたりすることもあります。
この記事では、ホームページ作成を依頼したあとにどんなステップで進んでいくのかを、依頼者側の視点でわかりやすく整理しました。 依頼前の準備がまだの方は、先にこちらの記事をご覧ください。
ホームページ制作で失敗しないための準備リスト|依頼前に確認すべき8つのポイント
ホームページ作成を依頼したあとの流れ【7ステップ】
ここからは、実際に制作会社やフリーランスに依頼したあと、ホームページがどのような流れで完成していくのかを、7つのステップに分けてご紹介します。
STEP1:ヒアリング・要件定義
依頼が決まると、まず最初に行われるのがヒアリングです。これは、要望や目的を正確に把握するための重要なステップです。主にホームページを作る目的や、どのような人に見てもらいたいのかといったターゲット像、参考にしている他社サイトのイメージ、必要な機能、予算や納期など、さまざまな情報を共有します。
情報が曖昧なままだと、後の工程で「思っていたのと違う」といったズレが生じやすくなります。たとえば、「問い合わせを増やしたい」という目的があるのに、問い合わせフォームの設置が後回しになってしまったり、ターゲット層が明確でないためにデザインの方向性が定まらなかったりすることもあります。
だからこそ、ヒアリングの前にある程度の準備をしておくことが大切です。目的やターゲットの整理、参考サイトのピックアップなど、依頼者側が主体的に情報をまとめておくことで、制作側との認識のズレを防ぎ、よりスムーズな進行につながります。

準備のポイントについては、別記事「ホームページ制作で失敗しないための準備リスト|依頼前に確認すべき8つのポイント」で詳しく解説しています。
STEP2:サイト構成・ページ設計
ヒアリングをもとに、制作側はホームページ全体の構成案を提案してきます。これは「ワイヤーフレーム」と呼ばれる設計図のようなもので、どのページにどんな情報を載せるか、ページ同士がどうつながるかといった全体像を視覚的に確認できるものです。
この段階では、トップページや会社概要、サービス紹介、お問い合わせページなど、必要なページを洗い出し、それぞれにどんな内容を掲載するかを整理していきます。また、ユーザーが迷わず情報にたどり着けるように、ページ間の導線設計も重要です。

依頼者側としては、「このページには何を載せたいのか」「どの情報を優先的に見せたいのか」といった視点で構成案を確認し、必要に応じて修正を依頼しましょう。
この時点で、原稿や写真などの素材がまだ揃っていない場合も多いですが、構成が固まることで「どのページに何が必要か」が明確になります。素材の準備がしやすくなるタイミングでもあるため、社内での分担やスケジュールを意識しながら進めていくと安心です。
STEP3:デザイン制作
サイト構成が固まったら、いよいよデザインのフェーズに入ります。ここでは、トップページや下層ページのレイアウト、配色、フォント、写真の使い方など、サイト全体の「見た目」を形にしていきます。
デザインは、ユーザーに与える印象を大きく左右する重要な要素です。たとえば、信頼感を重視する士業のサイトであれば落ち着いた色合いと整ったレイアウトが好まれますし、子ども向けのサービスであれば明るく親しみやすいデザインが求められます。
この段階で依頼者が意識したいのは、「好み」だけでなく「目的に合ったデザインかどうか」です。見た目が美しいだけでなく、ユーザーが情報を探しやすいか、行動(問い合わせ・購入など)につながる導線があるか、といった視点で確認しましょう。
また、制作側にイメージを正確に伝えるために、参考サイトのURLや「この色は避けたい」「写真は多めに使いたい」といった希望を具体的に伝えると、仕上がりの精度がぐっと上がります。

STEP4:コーディング・開発
デザインが確定すると、それを実際にWeb上で動く形にする「コーディング」の工程に入ります。ここでは、HTMLやCSS、JavaScriptなどの言語を使って、デザインを忠実に再現しながら、スマートフォンやタブレットでも快適に閲覧できるように調整していきます。
また、WordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)を導入する場合は、この段階で組み込み作業が行われます。CMSを使えば、公開後に自社でブログ記事を更新したり、お知らせを追加したりといった運用がしやすくなります。
依頼者側としては、コーディングの進行中に「この機能はどうなるのか」「スマホでも見やすくなるか」といった疑問があれば、遠慮せずに確認しましょう。特に、フォームの動作やアニメーションの有無など、細かい仕様はこの段階で詰めておくと安心です。
STEP5:テスト・公開準備
コーディングが完了したら、いよいよ公開前の最終チェックに入ります。ここでは、パソコン・スマートフォン・タブレットなど複数の端末で表示や動作を確認し、リンク切れや誤字脱字、表示崩れがないかを細かくチェックします。
また、フォームの送信テストや、Googleアナリティクス・サーチコンソールの設定、SSL(https)対応など、公開後の運用に必要な設定もこのタイミングで行われます。
依頼者側も、実際のテストサイトを見ながら「この文言は直したい」「写真を差し替えたい」といった最終調整を行うことが多いため、社内での確認体制を整えておくとスムーズです。
STEP6:サイト公開
すべてのチェックが完了したら、いよいよホームページを公開します。ドメインやサーバーの設定が済んでいれば、指定のURLで誰でもアクセスできる状態になります。
公開直後は、検索エンジンにインデックスされるまで少し時間がかかることもありますが、SNSやメールなどで周知を行うことで、初期のアクセスを集めやすくなります。
また、公開後に「ここを少し直したい」といった修正が発生することもあるため、公開直後は制作側との連絡を密にしておくと安心です。
STEP7:運用・保守
ホームページは「作って終わり」ではありません。むしろ、公開後の運用こそが本番です。定期的に情報を更新したり、アクセス解析をもとに改善を加えたりすることで、ホームページの効果を最大限に引き出すことができます。
たとえば、ブログやお知らせを更新することでSEO効果が高まり、検索からの流入が増えることもありますし、ユーザーの行動データを分析して導線を見直すことで、問い合わせ数が増えることもあります。
運用を社内で行うのか、制作会社に保守を依頼するのかは、あらかじめ決めておくと安心です。更新頻度や対応範囲によって、保守契約の内容も変わってくるため、公開前に相談しておくとよいでしょう。
ホームページ費用と制作期間の目安
ホームページ制作を依頼する際に、もうひとつ気になるのが「どれくらいの費用がかかるのか」「どのくらいの期間で完成するのか」という点です。これらはサイトの規模や内容、依頼先によって大きく異なりますが、目安を知っておくことで、予算やスケジュールの計画が立てやすくなります。
たとえば、トップページと数ページのシンプルなコーポレートサイトであれば、費用はおおよそ20〜50万円程度が一般的です。一方で、オリジナルデザインやCMSの導入、予約機能や多言語対応などを含む中〜大規模なサイトになると、100万円を超えるケースも珍しくありません。
制作期間についても、ページ数や準備状況によって変動しますが、一般的には2〜3ヶ月、規模が大きい場合は半年ほどかかることもあります。特に、原稿や写真などの素材が揃っていないと、スケジュールが後ろ倒しになることが多いため、依頼者側の準備もスムーズな進行に大きく影響します。
また、見積もりを依頼する際は、金額だけでなく「何が含まれているか」をしっかり確認することが大切です。デザインの修正回数、スマホ対応の有無、公開後のサポート体制など、見積書の内訳を丁寧に読み解くことで、後からのトラブルを防ぐことができます。
よくあるトラブルと回避方法
ホームページ制作では、依頼者と制作側の間で認識のズレが生じることで、さまざまなトラブルが起こることがあります。たとえば、「完成したデザインがイメージと違った」「納期が大幅に遅れた」「公開後に更新できず放置してしまった」といった声は、決して珍しくありません。
トラブルの多くは、事前の準備不足や、進行中のコミュニケーション不足が原因です。目的やターゲットが曖昧なまま進めてしまったり、制作会社にすべてを任せきりにしてしまったりすると、完成したサイトが自社の意図と合わなくなるリスクが高まります。
また、原稿や写真などの素材が揃っていないと、制作がストップしてしまい、スケジュールが大幅に遅れてしまいます。さらに、公開後の運用体制を決めていなかったために、更新が滞ってしまい、せっかくのホームページが活用されないままになってしまうケースもあります。
失敗を防ぐためには、依頼前の準備をしっかり行い、制作の流れを理解したうえで、制作側とこまめに情報を共有することが何より大切です。
まとめ:依頼の流れを理解してホームページ制作を進めよう
ホームページ制作は、依頼してから完成・公開に至るまで、いくつものステップを経て進んでいきます。ヒアリングから構成設計、デザイン、コーディング、テスト、公開、そして運用まで、それぞれの段階で依頼者が果たすべき役割があります。
「制作会社に任せれば全部やってくれる」と思われがちですが、実際には依頼者側の準備や判断が、サイトの完成度やスケジュールに大きく影響します。だからこそ、流れを理解し、制作側と協力しながら進めていくことが、納得のいくホームページを作るための近道です。
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